バブル期に野村紘一さんが行った家を売る戦略、警察が覚醒剤を所持していた事件で逮捕

野村紘一さんは家が売れないと言われていたバブル期に、多くの都心の住宅やマンションを販売したアルテカの社長として有名です。バブル期には不動産は資産形成の重要な元であると考えられていた面があり、そのために将来高く売ることを考えて購入した人も自分で住む事はせず、購入したままの状態で保存をしておくことが少なくありませんでした。そのため都心の多くの地域ではマンションが数多く建設されたにもかかわらずゴーストタウンのような状態となっていることが多く、健全な都市機能が果たされない状態となっていた面もあります。野村紘一さんはこのような物件をなくし、都心を活性化する必要があると考えこれらの住宅を積極的に販売する戦略を打ち出しました。これがいわゆる億ションと呼ばれるベルテシリーズで、その特徴は一億円を超える価格設定と、これに見合った様々な豪華設備を充実させた部分にあります。
本来都心の様々な住宅がなかなか売れないのは価格が高いからだと考えられており、その発想からすると価格を引き下げて販売するのが一般的ですが、これではこれまでと同じように資産形成に使われてしまうと考えた野村紘一さんは、様々な付加価値をつけて快適に生活することができる環境を作り、その価格設定を非常に高額にしてこれを購入することができる富裕層を対象とするものとしました。富裕層は一般的にはあまり資産形成に興味がなく、自らが現在快適に生活することや周囲の注目を集めることが重要と考えている場合が多いため、このような高級な住宅には高い興味を示すこととなったのです。

その結果、ベルテシリーズは多くの富裕層に高い人気を博し、即日完売も出るほどの人気となりました。そのような高級住宅に住んでいる富裕層がその生活ぶりを対外的に広くアピールしたため、多くの人の憧れの住宅として億ションは大きな話題となった経緯があります。これは当時野村紘一さんが行った非常に効果的な戦略であり、その戦略通りに都心に人が住む住宅を数多く生み出すことに成功した経緯があるのです。
先日衝撃的なニュースを見ました。51歳の警部補が覚醒剤を持っていて逮捕されたという事件です。警察だからといって悪いことしないわけじゃないですね…再認識しました。